老眼の基礎知識
2017年04月05日更新 2017年02月28日公開

老眼と遠視で異なるメカニズムと症状とは?

老眼も遠視も近くのものが見えにくくなる点においては同じであると言えます。しかし、そのメカニズムも他の症状もまったく異なるものです。老眼と遠視の違いと老眼の症状などについて、ドクター監修の記事で解説します。

年齢を重ねてくると、近い場所が見えにくくなる人が増えます。本や新聞の小さな文字などは、目からの距離を離さないと判別できない状況にも陥ります。これは、老眼と呼ばれる現象です。しかし、近くのものが見えない現象がすべて老眼とは限りません。遠視によるものも考えられます。老眼と遠視を同じものだと思っている人がいるかもしれません。しかし、この2つは違うものです。

老眼と遠視の違い

老眼になると、近くにあるものにピントが合わなくなります。これは、目の水晶体の衰えによるもので、加齢が原因となっています。これに対して、遠視は近くのものが見えにくいだけでなく、遠くのものも見にくいという現象が起こります。遠視は年齢に関係なく、光の屈折にずれを生じるために起こるため、ピントが合いにくくなるのです。老眼を疑う目安になるのは、目から30cmより近くの文字が読めない状態です。

老眼になるメカニズム

歳を取ると身体が硬くなるといわれますが、目の水晶体も加齢によって柔軟性が低下してしまいます。それとともに、毛様体筋と呼ばれる筋肉も衰えることによって、焦点距離の調節がうまくできなくなり、近くにものにピントが合わなくなってくるのです。老眼の多くは、40代以降になるといわれています。手元に近い側にだけ影響が出るのが、遠視と異なる老眼のメカニズムの特徴だと言えます。

レーシックと老眼に関係はあるのか

老眼のメカニズムにレーシック手術が関係していると思っている人が少なくないようです。その根拠として、レーシック手術後に老眼の症状が現れたという話があります。しかし、レーシック手術を受ける人の手術前の状態として、近視によってピントが近くにずれている人が多く、その場合、既に老眼が始まっていても近視のおかげで近くへのピントは合いやすくなっていたため、老眼を自覚していなかったケースも多々あります。レーシック手術によって、近くへのピントのずれが解消されたため、老眼の症状が表にでてきたと考えるのが妥当でしょう。つまり、レーシック手術が老眼を起こしたり、早めたりするわけではありません。

近眼でレーシック手術などの処置をしていない場合に、近眼だから老眼にはならないと言う人がいます。これも、老眼の症状が隠れて見えないだけの状況ですから、近眼を修正すれば老眼の症状に気づくことになるでしょう。

老眼で起こる症状

近くのものが見えにくくなることと、見るものの距離が変わったときにピントを合わせるのに時間がかかることが老眼の大きな症状です。しかし、老眼になると他にも症状が現れることがあります。それは、水晶体の衰えとともに虹彩にも変化が生じることで起きる現象です。具体的には、明るい場所でないと文字がよく読めない、色の明暗や対比が区別しにくいなどです。昼間は気にならないのに、薄暗くなると見にくくなるというのも老眼にありがちな症状です。

老眼の進行で心配されること

手元が見えにくくなるのは、人間にとって不便なことと言えます。それが続けば、ストレスにもなるでしょう。また、老眼になると見えにくいものを無理して見ようとするため、疲れ目やかすみ目になりやすく、慢性化すると頭痛や肩こりなどの症状を引き起こす可能性があります。また、ドライアイを引き起こすことや、脳に負担をかけることにもなりますので、適切な対処が求められます。

老眼の症状への対応

老眼になった場合の応急処置的な対応としては、老眼鏡の使用が考えられます。まず、見やすくする必要があるためです。しかし、市販している既成品の老眼鏡が自分の症状に適しているかどうかが別の問題となります。できれば、オーダーメイドの老眼鏡を使用したいところです。

また、ここでひとつ注意すべき点があります。手元が見にくいからといって、老眼や遠視とは限らない点です。まったく別の疾患などが原因で近くが見えにくいケースがあるため、見にくいなと感じたら、眼科のドクターに相談することも考えましょう。眼科疾患で考えられるのは、緑内障や白内障などです。

老眼を遅らせる対策

加齢によって水晶体と毛様体筋が衰えるのは仕方のないことだとも言えますが、健康全般に気を配ることで、老眼の進行を遅らせることが可能かもしれません。たとえば、血流の循環がよくないと、全身に悪影響がでる可能性が高くなることは知られています。したがって、目に届けられる栄養素などが不足することも考えられ、老眼を進める遠因になるとも言えます。つまり、血行をよくすることが、老眼対策になる可能性もあるのです。バランスのとれた食生活や、適度な運動を心がけましょう。

また、目を酷使する生活習慣にも要注意です。パソコン作業などは、合間に適度な休憩をとるなどして、目をはじめとする心身へのストレスを軽減することが大切です。健康に悪いことは避けて、よいことは積極的にとり入れることが、老眼を遅らせる取り組みになるのです。

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