副鼻腔炎(蓄膿症)の治療
2017年05月01日更新 2017年03月31日公開

蓄膿症の治療薬について

一般的に蓄膿症と呼ばれている副鼻腔炎の改善には、薬の服用が効果的である場合があります。蓄膿症にはどのような治療薬が処方されているのでしょうか。また、市販薬での改善は見込めるのでしょうか。ドクター監修の記事で解説します。

蓄膿症の治療には、どのような薬が用いられているのでしょうか。病院で処方される薬や市販薬について、お伝えします。

蓄膿症の薬剤治療

蓄膿症は、病院においては「副鼻腔炎(ふくびくうえん)」という名で呼ばれています。これは、もともとの症状の原因が鼻腔よりつながっている副鼻腔の炎症にあるためです。蓄膿症になると、鼻水や鼻づまりなどさまざまな不快な症状となって現れます。

副鼻腔炎は、症状の現れ方によって急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎に分けられます。急性副鼻腔炎となるきっかけはかぜであることが多く、鼻腔に引き続いて副鼻腔がウイルスや細菌などに感染し、炎症を起こすことで発症します。通常であれば1、2週間で改善していくのですが、十分に治らずに再発したり気づかないうちに悪化したりする場合があります。不快な症状が3か月をこえて続いているのであれば、慢性副鼻腔炎と診断される可能性が高くなります。

副鼻腔炎の治療では、どのような方法が取られるのでしょうか。慢性副鼻腔炎が重症化していると、「手術療法」が必要となる場合もありますが、それ以外で行われている治療は、「保存療法」というものです。保存療法では、通院した際に、膿の吸引や鼻腔の清掃などの処置がされます。ネブライザーという噴霧器の使用は、副鼻腔の粘膜に薬を直接届けるのに効果的です。こういった通院時の治療が行われるのとともに、内服薬が処方され、薬物療法による治療が進められます。

蓄膿症の治療薬について

では、病院で処方される蓄膿症の治療薬にはどのようなものがあるのでしょうか。蓄膿症の治療薬は、各症状への対処を目的とする薬や原因となる菌に作用する薬が組み合わされます。

解熱鎮痛剤

蓄膿症では、頭や顔面などに痛みが生じることがあります。痛みの症状を緩和してくれます。

気道に作用する薬

気道潤滑薬や気道粘液溶解薬、気道粘液修復薬は、鼻水や痰を排出しやすくする薬です。それぞれ、鼻水、痰そのものを溶かしたり、粘膜上の繊毛の働きを活性化したりする作用があります。

抗菌薬

抗菌薬は、感染の原因となっている細菌に合ったものを処方されます。また、急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎では薬の種類や量が異なります。急性副鼻腔炎では、細菌を殺すことを目的にした薬を用います。

一方、慢性副鼻腔炎では、「マクロライド系」抗菌薬を少量服用していく方法を取ることが多くなっています。細菌をすぐに死滅させるというよりも、鼻水や炎症の抑制を目的にしています。1回の量が限られているので、長期の服用でも副作用のリスクが少ないのが特徴です。このため、症状回復までの期間が長期にわたる慢性副鼻腔炎の薬として適しています。

抗菌剤を自分の判断でやめてしまうと、菌が再び活性化し、症状が悪化するおそれもあります。医師に指定された服用方法や期間を守るようにしましょう。

このほか、アレルギー性鼻炎を併発している場合には抗アレルギー薬を、感染が原因ではない好酸球性副鼻腔炎や鼻茸ができているようなケースには、ステロイド剤を使うこともあります。また、炎症の抑制や鼻づまりの症状を緩和するのには、漢方薬が利用される場合もあります。

蓄膿症の市販薬について

医療機関に行く時間がなかなかとれない場合などには、蓄膿症の市販薬を利用することもできます。代表的な市販薬の特徴としては、漢方の生薬が配合されていることがあげられます。それぞれどのような効能があるか知識を持っておくと、自分の症状と照らし合わせることが可能です。

辛夷清肺湯(シンイセイハイトウ)

辛夷(シンイ)を始め、黄芩(おうごん)、麦門冬(ばくもんどう)など、9種類の生薬が配合されています。粘膜の繊毛の働きをサポートし、膿を出やすくするため、濃厚な鼻水や痰の症状がある人に適しています。

小青竜湯(ショウセイリュウトウ)

麻黄(まおう)、甘草(かんぞう)、芍薬(しゃくやく)など、配合されている生薬は8種類です。水分バランスをコントロールする作用、抗炎症、抗アレルギー作用があるため、蓄膿症のほか、鼻水の症状があるかぜやアレルギー性鼻炎にも使われます。服用しても眠くなりにくいというメリットがあります。

荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)

黄芩(オウゴン)、甘草(カンゾウ)、桔梗(キキョウ)のほか全部で17種類の生薬を含みます。血液の循環をよくする作用があり、熱や腫れなどをひかせる効果に期待できます。痰や膿の排出にも役立つ漢方薬です。

葛根湯加川芎辛夷(カッコントウカセンキュウシンイ)

かぜに用いられることの多い葛根湯の成分に、川芎(せんきゅう)と辛夷(しんい)を加えたもので、合計9種類の生薬が含有されています。鼻づまりのほか、頭痛や肩こりを軽減する作用があります。

蓄膿症の症状の現れ方や度合はそれぞれに異なるため、薬剤師に相談したうえで適したものを選ぶことが大切です。また、ある程度服用を続けても症状に改善が見られないようであれば、医療機関で受診することをおすすめします。

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